皆さんこんにちは(*´▽`)ノノ
今日は、私が最初に挑戦した国際資格 iNARTE-EMC Technician について、合格までの体験談をシェアしたいと思います。
EMC業界に携わる方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、日本ではまだまだ受験者が少なく、情報も限られています。
この記事では、
- なぜこの資格を取ろうと思ったのか
- 実際にどんな勉強をしたのか
- 試験当日の雰囲気や難しさ
- 合格してどんなメリットがあったか
を、私の実体験を交えてお伝えします。これから受験を考えている方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
iNARTE-EMC Technicianとは?
まずは簡単にこの資格について整理しておきます。
iNARTE(International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics)は、電磁両立性(EMC)や無線通信関連分野での国際的な認定資格を提供している団体です。
日本では1998年に一般社団法人KEC関西電子工業振興センターが日本語試験を導入。日本で受験する場合はKECに申し込む必要があります。
その中で EMC Technician は、Engineerよりも基礎的・実務的な内容が中心で、
- EMC試験の基本操作
- 測定器の扱い方
- 基礎理論と規格の概要
などが問われます。
いわば「現場で動ける技術者」としての力を証明する資格で、将来的にEngineerやDesign Engineerを目指す人にとっては最初のステップになります。
なぜ受験しようと思ったのか?
私は当時、EMC試験所で日々の測定業務に携わっていました。
実務を通じてスキルは身についていたのですが、
- 「自分の実力を客観的に証明したい」
- 「キャリアアップの足がかりにしたい」
という思いが強くなり、受験を決意しました。
正直、日本国内での知名度は高くありません。ですが、国際的に通用する資格 という点に大きな魅力を感じました。
それに「まずはTechnicianから」というのは心理的なハードルが低く、取り組みやすかったです。
……まあ、会社から「取った方がいい」と背中を押されたのも理由の一つですが(笑)。
勉強を始めた頃の不安
最初に困ったのは 参考書や過去問がほとんど無い という点でした。
仕方なく先輩から出題傾向を聞いたり、外部の勉強会やセミナーに参加したりして情報を集めました。
幸い、日本語での出題かつオープンブック方式だったので、英語力や丸暗記に頼らず挑戦できるのは安心材料でした。
勉強方法と工夫したこと
私が実際に取り組んだ勉強法はこんな感じです。
- 公式サンプル問題を徹底的に解く
→ 同じ問題を繰り返すことで出題パターンに慣れる。 - 対策問題集を活用
→ 中部エレクトロニクス振興会が出している問題集はかなり有用。これをやり込むだけでも力がつきます。 - EMC規格書をざっくり読む
→ IECやCISPRはもちろん、FCCやCE関連も押さえる。細かく覚えるのではなく、概要をつかむことが大切。 - 実務経験を整理する
→ 「シールド不良でノイズ漏れ」「フィルタ設計のやり直し」など実体験とリンクさせて勉強。特にフェライトコアや対策方法は実務経験がそのまま役立ちました。
オープンブック試験の工夫
オープンブックと聞くと「本を持ち込めるから楽そう」と思うかもしれませんが、実際はそうではありません。
むしろ 「必要な情報をいかに早く探し出すか」 が合否を分けます。
私は参考書や資料に付箋を大量に貼り、すぐ開けるようにしていました。
特に規格書は分厚いので、「どの章にどんな内容があるか」をあらかじめメモしておくのは必須です。
本番で焦ってページをめくり続けると、あっという間に時間が溶けてしまいます。
事前に“検索スピード”を上げておいたことが、試験当日の安心感につながりました。
試験当日の体験談
当時は会場でのマークシート形式。試験開始直後はかなり緊張しました。
(今はオンライン受験になっていて、当時よりハードルは下がっていると思います。)
- 問題は四択中心
- 制限時間はややタイト
- 見慣れない問題もある
最初の10問は参考書をめくりながら必死で探しましたが、徐々にパターンに慣れてスムーズに進行。
分からない問題に時間を使いすぎないのがコツでした。
合格通知を受けたときの気持ち
通知が届いた瞬間は、本当にホッとしました。
勉強不足を実務経験でカバーできたことが大きな自信につながり、同時に「次はEngineerに挑戦したい!」という気持ちも自然に湧いてきました。
合格後に感じたメリット
- 社内での信頼度アップ
→ 「国際資格を持っている」という肩書きはやはり強い。 - 顧客対応での安心感
→ 名刺に記載できることで対外的にもプラス。 - 知識を体系的に整理できた
→ 試験勉強を通して、バラバラだった経験が整理されたのは大きな収穫でした。
これから受ける人へのアドバイス
- 最初の一歩は Technicianから が無難
- 実務経験がそのまま武器になる
- 資格はゴールではなく 次のキャリアのスタート
まとめ
iNARTE-EMC Technicianは日本ではまだ知名度が低いですが、国際的に通用する強力な資格 です。
私にとっては「ただの資格」ではなく、キャリアを次のステップへ進めるきっかけ になりました。
もしあなたがEMC業界で働いているなら、ぜひ挑戦してみてください。
この資格を皮切りに、EngineerやDesign Engineerといった上位資格への道も開けてきます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!

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