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【修理失敗】ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 4を分解して故障原因を調べてみた

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久しぶりにブログを更新します。
いやぁ、更新が半年ぶりくらいになって申し訳無いです。
動画撮影をしていたらこちらの方がおろそかになっていました。
今までは、EMC関連の記事を作成していましたが、これからは修理記事や趣味系も
少しづつ投稿しようかなと思います。
どうしてかって?
収益化を諦めて、完全に開き直りました(笑)

今回取り上げるのは、ゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless 4」です。

以前から一度、完全ワイヤレスイヤホンの修理に挑戦してみたいと思っていたので、今回はヤフオク!……ではなく、Yahoo!フリマでジャンク品を購入して、自分で修理できるか試してみることにしました。

購入した個体は、右耳から音が出ないジャンク品

価格は約1万円でした。

新品同然と言っていいくらい外観がきれいで、説明書やイヤーピースなどの付属品も一式揃っていました。

もし修理できれば自分で使えますし、仮に修理に失敗してもブログやYouTubeのネタになります。

そんな軽い気持ちで購入したのですが……。

結果から言うと、修理には失敗しました。

しかも、故障原因自体はかなり早い段階で「右側のドライバではないか」と絞り込めたものの、肝心のドライバを取り外すことができませんでした。

今回は、そんなMOMENTUM True Wireless 4の分解・故障診断・修理失敗までの過程を記録しておきます。

目次

今回購入したMOMENTUM True Wireless 4

今回入手したのは、ゼンハイザーのMOMENTUM True Wireless 4です。

新品で購入するとかなり高価なイヤホンなので、通常ならなかなか分解しようとは思いません。

今回購入した個体はジャンク品として出品されており、商品説明には**「右耳が聞こえない」**という症状が記載されていました。

価格は約1万円。

新品価格を考えればかなり安く、状態も新品同然にきれいでした。

付属品も、

  • 説明書
  • イヤーピース
  • その他の付属品

など、一式揃っている状態でした。

見た目だけで言えば、本当にジャンク品なのかと思うくらいきれいです。
(画像は分解済みで申し訳無いですが・・・・)

傷や大きな汚れもなく、外観からは故障しているとは分かりません。

それだけに、右耳だけ音が出ないというのが少し不思議でした。

なぜジャンク品を購入したのか

そもそも今回このイヤホンを購入した理由は、単純に「修理してみたかった」からです。

普段から電子機器を触ることはありますが、完全ワイヤレスイヤホンの内部を本格的に分解して修理した経験はほとんどありません。

そのため、今回の挑戦は自分にとっても一つの実験でした。

もちろん、うまく修理できれば自分で使うつもりでした。

MOMENTUM True Wireless 4はもともと気になっていたイヤホンだったので、1万円程度で入手して、もし直ればかなりお得です。

そして、もし直らなかったとしてもブログやYouTubeのネタになります。

そう考えると、1万円を修理・分解の勉強代として考えてもいいかなと思い、購入してみました。

今振り返ってみると、「高級な完全ワイヤレスイヤホンを修理初心者がいきなり分解する」という時点で、ちょっと無謀だったかもしれません。

まずは普通に動作確認

ジャンク品なので、まずは本当に商品説明通りの症状なのか確認します。

イヤホンをスマートフォンとペアリングして、通常通り動作確認を行いました。

結果は、商品説明通りでした。

右耳から音がまったく出ません。

一方、左耳は正常に音が出ています。

ただし、ここで少し気になったことがあります。

右耳が完全に壊れているように見えるにもかかわらず、イヤホン自体の接続には問題がありません。

スマートフォンとのペアリングも正常です。

さらに、専用アプリから確認してみると、左右両方のイヤホンが認識されています。

充電についても問題ありませんでした。

つまり、

  • スマートフォンとの接続 → 正常
  • アプリでの認識 → 正常
  • 充電 → 正常
  • 左耳 → 正常
  • 右耳 → 無音

という状態です。

少なくとも、単純に「右側のイヤホンそのものが通信できない」という故障ではなさそうです。

ソフトウェア側の問題ではないか確認

右耳から音が出ない場合、いきなり分解するのは少し早いので、まずはソフトウェア側の問題も疑いました。

イヤホンを工場出荷状態に戻して、リセットします。

その後、もう一度スマートフォンと接続して動作を確認しました。

しかし、結果は変わりません。

右耳からは音が出ませんでした。

音量も最大にして確認しましたが、やはり聞こえません。

別の環境でも確認しましたが、症状は変わりませんでした。

つまり、単純な音量設定やペアリングの問題ではなさそうです。

ここまで確認したところで、個人的にはかなりハードウェア側の故障を疑うようになりました。

そして最初に疑ったのが、ドライバの故障です。

なぜドライバを疑ったのか

イヤホンで音を出している最も重要な部品の一つがドライバです。

簡単に言えば、電気信号を実際の音に変換している部分です。

今回の場合、

  • 右耳だけ音が出ない
  • 右耳もアプリ上では認識されている
  • 充電できる
  • Bluetooth接続も正常
  • 左耳は正常

という状況だったため、右側の音声出力系統に問題があるのではないかと考えました。

もちろん、基板上のアンプ回路やフレキ、その他の電子部品が原因である可能性もあります。

しかし、もしドライバ自体が断線していれば、かなり症状としては分かりやすいはずです。

そこで、実際に分解してドライバの抵抗値を測定することにしました。

いよいよMOMENTUM True Wireless 4を分解

ここからが今回の本番です。

完全ワイヤレスイヤホンの分解では、筐体を開けるところが最初の大きな難関になります。

今回も手で無理やり開けようとしましたが、かなり硬く固定されています。

手だけで開けるのは厳しいと判断し、ヒートガンを使用して筐体を温めることにしました。

ヒートガンで温めながら、筐体を手で引っ張って分解していきます。

これが意外と効果的でした。

温めることで接着部分が多少緩くなるため、手だけで無理やり開けようとするよりはかなり楽です。

逆に言えば、温めずに力任せで開けるのはおすすめできません。

内部にはフレキなどの部品が入っているため、無理に剥がそうとすると、筐体を開けると同時に内部のフレキまで一緒に千切ってしまう可能性があります。

完全ワイヤレスイヤホンの分解では、外側を開けるだけでもかなり慎重さが必要です。

ケース内部を確認

なんとか筐体を開けることができました。

内部を確認すると、基板、バッテリー、ドライバなどが収められています。

外観が非常にきれいだったこともあり、内部にも見た目で分かるような大きな破損はありませんでした。

焼損している部品があるわけでもありません。

断線しているような配線が見えるわけでもありません。

少なくとも目視だけでは、右耳が無音になっている原因は分かりませんでした。

ここで改めて、「やっぱりドライバそのものが怪しいのではないか」と考えます。

しかし、分解していて個人的に気になった部品がありました。

それが、バッテリーや基板が収められている部分にあった「金属製のバネ材」です。

EMC対策として使われている金属製のバネ材

今回の分解で、修理とは直接関係ありませんが、EMCエンジニアとして興味深い部品を見つけました。

それが、基板側に取り付けられていた金属製のバネ状の部品です。

これは名称は色々あり商標もあるので今回は金属製のバネ材と呼びます。
基板と筐体などを電気的に接続するために使われます。

見た目は小さな金属製のバネのような部品ですが、単なる機械的な接触部品というわけではありません。

今回のイヤホンでは、ケース側に導電性の塗装が施されています。

そして、基板側に取り付けられたオンボードコンタクトが、その導電性塗装に接触する構造になっていました。

つまり、

基板(ノイズ源) → オンボードコンタクト → 導電性塗装 → 空間→基板(ノイズ源)

という電気的な接続が形成されるわけです。

こうすることで、基板側と筐体側の電位関係を適切に保ち、機器内部で発生する高周波ノイズの経路をコントロールできます。

小さな部品だが、EMC的には重要

普段、イヤホンを使っているだけでは、このような部品の存在に気付くことはほとんどありません。

しかし、実際に分解してみると、非常に小さな筐体の中にもEMC対策が組み込まれていることが分かります。

特にBluetoothなどの無線回路を搭載した完全ワイヤレスイヤホンでは、基板上で発生する高周波ノイズや、筐体との電気的な関係も無視できません。
※今回はBluetoothを使用する高周波機器であり、筐体も樹脂なのでノイズは空間に放射されやすいです。
 空間のインピーダンスは約377Ωであり、基板の配線パターンのインピーダンスは不明です。
 基本的にノイズはインピーダンスの低いところに流れますので、
 こういった対策をしないと空間放射しやすいです。

ケースを単なる「部品を入れるための箱」として考えるのではなく、EMC対策の一部として利用していると考えると、この構造はなかなか面白いものです。

今回確認した構造では、導電性塗装を施したケースにオンボードコンタクトを接触させることで、ノイズの電流経路、いわゆるノイズループをコントロールするための構造になっていると考えられます。

もちろん、実際の回路構成や設計意図をメーカーに確認したわけではないため、具体的なノイズ対策の詳細までは断定できません。

ただ、EMC対策部品を普段扱っている身としては、こうした小さなイヤホンの内部にも、しっかりと高周波を意識した設計が入っていることが確認できたのは面白いところでした。

「修理」以外にも分解する価値があった

今回の目的はあくまで右耳が聞こえないMOMENTUM True Wireless 4を修理することでした。

そのため、最初は「ドライバを交換できるかどうか」ばかりを考えていました。

しかし、実際に筐体を開けてみると、修理とは別に興味深い部分がいくつもあります。

その中でも、個人的に一番印象に残ったのがこのオンボードコンタクトでした。

普段仕事でEMC対策を考えていると、「筐体をどう使ってノイズ電流の経路を作るか」ということを考える場面があります。

それが、今回分解した小さな完全ワイヤレスイヤホンの中でも実際に行われていました。

イヤホンというと、どうしても「音質」「Bluetooth」「バッテリー容量」などに目が行きます。

しかし、内部を見てみると、無線機器として正常に動作させるためのEMC対策もしっかり考えられていることが分かります。

こういうところは、実際に分解してみないとなかなか気付けない部分だと思います。

MOMENTUM True Wireless 4の内部構造

今回分解してみて印象的だったのが、一般的なヘッドホンとはかなり違うことです。

ヘッドホンの場合、ドライバユニットをある程度簡単に取り外せる構造になっている製品もあります。

一方、完全ワイヤレスイヤホンは、非常に限られたスペースの中に、

  • バッテリー
  • 基板
  • Bluetooth関連回路
  • 充電関連回路
  • マイク
  • ドライバ
  • フレキ

などを詰め込む必要があります。

そのため、部品を「後から交換する」というより、最初から組み立てた状態で簡単には外れないように作られている印象があります。

今回のMOMENTUM True Wireless 4も、まさにそんな構造でした。

ドライバとフレキの接続

さらに分解を進め、ドライバ部分を確認します。

ドライバとフレキはハンダ付けされていました。

構造としては、フレキ側に切れ込みが入っており、そこにドライバの端子が入ってハンダ付けされています。

※左上辺りのハンダ部分になります

一般的なコネクタのように「外して交換」という構造ではありません。

ドライバを交換するためには、単純に部品を引っ張って外せばいいわけではなく、ハンダ付け部分を処理する必要があります。

そこで、まずドライバとフレキを接続している部分を外しました。

この段階では、まだ「もしかしたらドライバを交換できるかもしれない」と思っていました。

しかし、この後に大きな問題が待っていました。

ドライバの抵抗値を測定

ドライバを確認できる状態になったので、左右の抵抗値を測定します。

使用したのはテスターです。

測定レンジは200Ωに設定しました。

測定箇所は、ドライバの+端子と-端子です。

左右とも同じ条件で測定しています。

結果はかなり分かりやすいものでした。

左側のドライバ

正常に音が出ている左側のドライバを測定すると、

約2.3Ω

でした。

右側のドライバ

続いて、音が出ない右側のドライバを測定します。

すると、

オーバーロード状態

になりました。

つまり、テスター上では導通が確認できない状態です。

左右で明確に結果が違います。

左側が約2.3Ωなのに対して、右側はオープン。

もちろん、これだけで100%ドライバ内部の断線と断定できるわけではありません。

ドライバに至るまでの接続部分など、別の原因も考える必要があります。

ただ、今回の症状と測定結果を合わせて考えると、右側ドライバが故障している可能性はかなり高いと判断しました。

ここまでは順調だった

ここまでの流れだけを見ると、かなり順調でした。

「右耳から音が出ない」

「ソフトウェアや接続の問題ではなさそう」

「分解してドライバを確認」

「左右の抵抗値を測定」

「左:約2.3Ω、右:オープン」

というところまで絞り込めています。

ここまでは、修理としてはかなりいいところまで進んだと思います。

問題は、この先です。

ドライバを交換するには、まず壊れたドライバを取り外さなければいけません。

そして、この作業が想像以上に大変でした。

ドライバがガチガチに固定されている

ドライバを確認すると、これがとにかく固い。

ドライバが接着剤でかなり強固に固定されています。

しかも、基板側も簡単に取り外せる構造ではありません。

基板についても、リベットのような構造で固定されていて、簡単には外せません。

「これは交換を前提に作られていないな」というのが、実際に分解してみてよく分かりました。

ここからは、ピンセットやマイナスドライバなどを使って、なんとかドライバを取り外せないか試していきます。

ドライバの摘出に挑戦

最初は、マイナスドライバを使って少しずつこじってみました。

接着剤で固定されているので、どこかに隙間を作って、少しずつ持ち上げていけば外れるのではないかと考えました。

しかし、思った以上にびくともしません。

ピンセットも使ってみました。

それでも簡単には外れません。

ここで一つ悩んだのが、ヒートガンを使うかどうかです。

筐体を開けるときにはヒートガンを使用しました。

そのため、ドライバを固定している接着剤にも熱を加えれば、外しやすくなる可能性があります。

しかし、ドライバ周辺の樹脂部品まで溶けてしまう可能性があります。

今回はそこまでリスクを取ることはできませんでした。

そこで、基本的には工具で少しずつこじる方法で挑戦することにしました。

約30分格闘

結局、ドライバの摘出にはかなり時間を使いました。

感覚的には30分くらい格闘していたと思います。

ピンセットを使ったり、マイナスドライバを使ったりしながら、少しずつ力をかけていきます。

しかし、ドライバはなかなか動きません。

むしろ作業を続けるうちに、ドライバのケースが割れてしまいました。

内部が少し見えるようになったものの、これで状況が改善したわけではありません。

ドライバのケースが割れたことで、逆にこじるための部分がなくなり、さらに作業しにくくなりました。

ここで、「これはかなり厳しいな」と感じました。

ドライバのケースが割れてしまった

今回の分解で、ドライバそのものを完全に摘出することはできませんでした。

ケースは割れてしまいましたが、ドライバがそのまま残っている状態です。

内部が少し見える程度にはなりましたが、そこからさらに取り外すのは難しい状態でした。

しかも、仮にここで無理やり取り外したとしても、問題は残ります。

もし交換用のドライバを入手できたとして、そのドライバを同じように強固な接着剤で固定しなければなりません。

つまり、

「取り外しが難しい」=「取り付けも難しい」

ということです。

今回の個体だけをどうにか修理できたとしても、交換部品を同じように取り付けられる保証はありません。

ここで修理を断念

最終的には、ドライバの摘出を断念しました。

理由はいくつかあります。

一つ目は、単純にドライバが思った以上にガチガチに固定されていたこと。

二つ目は、これ以上無理にこじると、ドライバだけではなくフレキや基板など、別の部分まで破損させてしまう可能性があること。

そして三つ目。

これが個人的にはかなり大きかったのですが、

仮にドライバを摘出できても、交換品を同じように取り付ける作業が待っている

ということです。

今回の作業だけでも30分ほど格闘しました。

それを新品の交換用ドライバに対してもう一度やることを考えると、正直かなり心が折れます。

しかも、交換用のドライバ自体も簡単には見つかりません。

交換用ドライバを探してみた

修理を断念した後、念のため交換用のドライバがないか探してみました。

しかし、MOMENTUM True Wireless 4用の交換ドライバは、簡単には見つかりませんでした。

そもそも、完全ワイヤレスイヤホンのドライバは、一般的なヘッドホンのように「このサイズの交換用ドライバを買って交換する」というものではありません。

専用品として設計されているため、入手性も問題になります。

片耳のジャンク品を購入して、そこから部品取りするという方法も考えました。

しかし、それをやると結局、

1万円で買ったジャンクイヤホンを直すために、さらに別のジャンクイヤホンを買う

という話になります。

もちろん、修理そのものが目的なら、それも選択肢の一つです。

しかし、今回は「自分で使えるようにする」という目的もありました。

そう考えると、コストパフォーマンスはかなり悪くなります。

もしもう一度挑戦するなら

今回の個体については、ほぼ修理を諦めています。

ただし、完全に「もう二度とやらない」というわけではありません。

もし今後、安く交換用ドライバや部品取り用の個体が手に入るのであれば、もう一度挑戦してみたい気持ちはあります。

ただし、その場合は今回と同じやり方では厳しいと思います。

今回の作業でドライバのケース自体も割れてしまったため、仮に交換するとしたら、ドライバだけではなくケース側の部品まで交換する必要がある可能性があります。

そして、次に挑戦するなら、もっと分解方法を研究してからやりたいところです。

今回のように、

「とりあえずこじってみる」

では、さすがに無謀でした。

今回の修理で分かったこと

今回、実際にMOMENTUM True Wireless 4を分解してみて、いくつか分かったことがあります。

まず一つ目は、完全ワイヤレスイヤホンの内部は非常に高密度であるということ。

小さな筐体の中に多くの部品が詰め込まれています。

そのため、一つの部品を交換しようとすると、別の部品まで取り外さなければならない場合があります。

二つ目は、ドライバが交換しやすい構造になっていないこと。

今回の個体では、ドライバは接着剤でかなり強固に固定されていました。

さらにフレキとの接続もハンダ付けです。

「壊れたからドライバだけ交換」という作業は、想像していたよりはるかに難しいものでした。

そして三つ目。

これは今回の経験からかなり強く感じたことですが、

完全ワイヤレスイヤホンの修理は、部品によって難易度が全然違います。

ドライバ交換よりバッテリー交換のほうがまだ現実的?

今回の経験から個人的に感じたのは、完全ワイヤレスイヤホンを自分で修理するなら、ドライバ交換よりもバッテリー交換のほうがまだ現実的ではないか、ということです。

もちろん、バッテリー交換も簡単というわけではありません。

完全ワイヤレスイヤホンは内部スペースが狭く、バッテリーも強固に固定されている場合があります。

それでも、ドライバ交換の場合は、

  • 故障したドライバを摘出
  • 接着剤を除去
  • フレキや配線を処理
  • 交換用ドライバを用意
  • 正しい位置に固定
  • ハンダ付け
  • 再組み立て

といった工程が必要になります。

しかも、交換用ドライバそのものが入手できるとは限りません。

今回のように、故障原因がドライバだと分かっても、そこから先の修理ができないというケースがあります。

一方、バッテリー交換なら、少なくとも交換用部品が入手できれば、修理の対象として考えやすいと思います。

もちろん機種によって難易度は大きく違います。

あくまで今回の経験からの個人的な感想です。

ワイヤレスイヤホンのドライバ交換はおすすめしない

今回の経験を踏まえると、もしこれから完全ワイヤレスイヤホンの修理に挑戦する人がいたら、個人的にはこう言いたいです。

ワイヤレスイヤホンのドライバ交換は、やめておいたほうがいい。

少なくとも、修理経験があまりない状態で、いきなり高級イヤホンのドライバ交換に挑戦するのはおすすめしません。

今回の自分がまさにそうでした。

故障原因を特定するところまでは、それなりにうまくいきました。

しかし、

「原因が分かる」

ことと、

「その部品を交換できる」

ことは全く別です。

今回、右側ドライバが怪しいところまでは確認できました。

左右の抵抗値を測定して、

左:約2.3Ω

右:オープン

という違いも確認できました。

それでも、実際にドライバを交換するところまでは到達できませんでした。

このあたりは、今回実際に分解してみて初めて実感した部分です。

高級イヤホンで挑戦したのは少し無謀だった

今回の一番の反省点は、やはりここです。

修理経験が少ないのに、いきなり高級イヤホンを選んだ。

もちろん、ジャンク品なので新品を壊してしまうよりは精神的なダメージは少ないです。

それでも、1万円で購入したものですし、修理できれば普通に使いたいと思っていました。

そう考えると、もう少し構造が単純な機種から挑戦してもよかったと思います。

特に完全ワイヤレスイヤホンは、外から見えるサイズ以上に内部が複雑です。

小さいから簡単そうに見えて、実際には非常に精密です。

そして、一度分解してしまうと元通りに戻すだけでも大変です。

それでも分解してよかった

ここまで書くと「じゃあ分解しなければよかったのでは?」と思われるかもしれません。

でも、個人的には今回分解してみてよかったと思っています。

何より、実際に内部を見ることができました。

MOMENTUM True Wireless 4のような完全ワイヤレスイヤホンが、どのように部品を配置して、どのように小さな筐体の中に収めているのか。

写真や分解記事を見るだけでは分からないこともあります。

そして、実際にドライバを取り外そうとしてみたことで、

「これは交換を前提にした構造じゃないな」

ということも実感できました。

修理には失敗しましたが、少なくともなぜ修理が難しいのかについては、かなりよく分かりました。

今回の結論

今回のMOMENTUM True Wireless 4の修理結果をまとめると、以下のようになります。

項目結果
購入価格約1万円
ジャンク症状右耳から音が出ない
左耳正常
Bluetooth接続正常
アプリ認識左右とも正常
充電正常
初期化実施しても改善なし
左ドライバ抵抗値約2.3Ω
右ドライバ抵抗値オープン
分解成功
ドライバとフレキの分離成功
ドライバ摘出失敗
ドライバケース作業中に破損
修理断念

故障原因については、右側ドライバの異常がかなり疑わしいところまで確認できました。

しかし、交換用ドライバの入手性や、そもそもの摘出作業の難しさを考えると、今回は修理を断念することにしました。

修理失敗の様子は動画にもしました

今回の作業については、せっかくなのでYouTubeにも動画を公開しています。

動画では、実際の分解からドライバ周辺の作業、そして最終的に修理を断念するところまで撮影しています。

文章だけでは伝わりにくい部分もあるので、実際にどれくらいドライバが固定されているのかなどは、動画を見てもらったほうが分かりやすいと思います。

MOMENTUM True Wireless 4の分解・修理失敗動画を見る

ブログ記事と動画を合わせて見てもらえると、今回の作業の流れがより分かりやすいと思います。

まとめ:ドライバが壊れていると分かっても、修理できるとは限らない

今回は、ヤフーのフリマで約1万円で購入したMOMENTUM True Wireless 4のジャンク品を修理してみました。

症状は右耳から音が出ないというもの。

購入後に動作確認したところ、右耳は完全に無音でしたが、Bluetooth接続、アプリでの認識、充電などには問題ありませんでした。

工場出荷状態へのリセットも行いましたが、症状は改善しませんでした。

そこで分解して内部を確認。

テスターで左右のドライバの抵抗値を測定したところ、正常な左側が約2.3Ωだったのに対し、右側はオーバーロード状態となりました。

この結果から、右側ドライバに問題がある可能性が高いと判断しました。

しかし、ここからが本当の問題でした。

ドライバは接着剤で非常に強固に固定されており、ピンセットやマイナスドライバを使って約30分ほどこじりましたが、簡単には外れません。

最終的にはドライバのケースが割れてしまい、これ以上の作業は困難と判断して修理を断念しました。

今回の経験から学んだことは、

「故障箇所を特定すること」と「その部品を交換すること」は別問題

ということです。

特に完全ワイヤレスイヤホンでは、ドライバが故障していることが分かったとしても、交換用部品の入手性や、部品そのものの取り外し・取り付けの難しさがあります。

そのため、これから完全ワイヤレスイヤホンの修理に挑戦するのであれば、個人的にはドライバ交換よりも、まずはバッテリーや充電関連など、比較的交換方法を確立しやすい部分から挑戦することをおすすめします。

今回のMOMENTUM True Wireless 4については、残念ながら修理成功とはなりませんでした。

とはいえ、約1万円で購入したジャンク品を実際に分解して、内部構造を確認し、故障箇所を測定し、そして「なぜ修理できなかったのか」まで確認できたので、個人的にはいい経験になりました。

そして何より、

高級完全ワイヤレスイヤホンのドライバ交換は、かなり大変です。

次に完全ワイヤレスイヤホンを修理するときは、もう少し簡単な故障から挑戦したいと思います。

……まあ、面白そうなジャンク品を見つけたら、また買ってしまうかもしれませんが(笑)。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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