目次
皆さんこんにちは~( ^_^)/
元気に過ごしてますか?
今日は休日ということで、私の 体験談ベースの失敗談 をまとめてみました。
詳細はぼかしてありますので、安心して読んでくださいね。
EMCの仕事に携わる新人の方や学生の方が読むことを想定して、失敗の原因と学び、注意ポイントを詳しく書きました。
1️⃣ 点検での失敗:LISNの始業点検でやらかす
LISNとは?
- EMC試験で使う 伝導エミッション測定用の測定器
- 電源ラインに重畳されるノイズを測定するために、EUT(被試験機器)とレシーバの間に設置されます
- 機器の故障や測定信頼性を確保するため、始業前の点検が必須です
失敗の内容
新人だった私は、LISNに電源を投入してしまいました。
すると、EUT側に接続していた コムジェネ本体 にもAC100Vが流れ、結果、コムジェネが焼けました(笑)
焦った瞬間は本当に心臓がバクバクでした。
でも、この失敗から、機器の構造や原理を理解する重要性を痛感しました。
原因と学び
- LISNのEUT側には出力保護がない場合がある
- 新人は機器の原理がわからないため、先輩のOJTが必須
- 教訓:電源投入前に接続先を必ず確認、マニュアル通りの点検を徹底
2️⃣ テスターで電圧確認の失敗:抵抗モードでショート
新人時代、実験基板で練習していたときのことです。
失敗の内容
- 先輩がテスターで電圧測定していたのを見て真似してしまう
- 抵抗モードで電圧測定 → 瞬時にショート発生!
- 幸いテスターは無事でしたが、心臓バクバクの体験
原因
- テスターには複数の測定モードがある
- 電圧測定(DC/AC)
- 抵抗測定
- 抵抗測定は回路に接続されると、電源が流れてショートになる可能性がある
学び・注意点
- 抵抗値測定は必ず 電源OFF
- モード切替前に確認する癖をつける
- 小さな失敗でも 経験値として蓄積 される
3️⃣ 規格通りに測定したつもりが…セットアップミス
EMC規格には年度や参照規格が複数あります。
初心者がやりがちな勘違いの一つです。
失敗の内容
- お客様指定の規格でセットアップ
- 実際は 他の規格の参照が必要 → 測定結果が規格通りにならず
- 結果、再測定となり無償で対応
原因
- 規格書には複数の引用が混在
- 年度やバージョンを間違えると、配置や方法が変わる
学び・注意点
- 測定前に 規格と年度の確認を徹底
- ミスがあれば 早めに報告して再測定
- 隠すより、迅速な対応の方が信頼につながる
4️⃣ 引き継ぎの伝達ミス
長期の試験では複数人でローテーションします。
失敗の内容
- 前任者からの情報伝達不足
- お客様の仕様変更や細かい手順を把握していなかった
- 測定時にトラブル → お客様の不満
原因
- 引き継ぎの方法が曖昧
- 書面や記録で残していない
学び・注意点
- すべて書面に残す:手順・特殊条件・やり取り
- 口約束だけでは、言った言わないのトラブルになる
- 民生・車載では傾向が異なるため、状況に応じて細かく記録
5️⃣ 同軸ケーブル・アッテネータの扱い
構造と注意点
- 同軸ケーブルは 中心導体+絶縁体+外部シールド
- 導体間距離で 特性インピーダンス(例:50Ω) が決まる
- 踏んだり引っ張ったりすると、局所的にインピーダンスが変化 → 測定に影響
実際の経験
- 測定用ケーブルは5mでも数万円
- 放射測定用ケーブルは10万円以上
- アッテネータも数万〜十万単位
学び・注意点
- ケーブルやアッテネータは 高額かつ精密機器
- 新人のうちから 丁寧な扱いを習慣化
- 測定器の価値を理解して、雑に扱わない
6️⃣ まとめ:新人が学ぶべきEMC測定の心得
- 失敗は誰にでもある:焦らず学ぶ
- 原理・仕様を理解する:OJTやマニュアル活用
- 測定前の確認徹底:規格・接続・モード
- 記録・報告を残す:書面化でトラブル防止
- 測定器を大切に扱う:高額・精密機器の意識
新人だから失敗して当然。大事なのは 学びを蓄積して次に活かすこと です。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
この体験談を参考に、皆さんのEMC測定も安全かつ正確に進めてくださいね。
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